僕がはじめて'北欧'というものに入り込んでいくきっかけになったのは、某家具屋に勤めていたときに出会ったデンマークの家具。
椅子一脚にしては驚くほどの高額な金額に、なぜ?という疑問で頭がいっぱいになったことを覚えています。
聞いた話ですが、デンマーク人は初任給で椅子を買ったり、寒くて暗く、厳しい環境の中でも明るく過ごすためにインテリアや照明の配置などを工夫したり、デザインを楽しむ人が多いそうです。
国としても決して豊かではない環境下で生まれた北欧の人々の知恵が、数年前から日本で起こっている'北欧ブーム'の根本的な理由なのではないかと感じました。
家具だけなく、人々が日常で使っている道具や生活に興味をもつようになり、まだパンデミックになる前の2019年の9月にデンマークとフィンランドに行くことに。
まず感じたのはどんよりとした天候。小雨のような天気が滞在中はずっと続いていて、憂鬱な気分にもなりそうな雰囲気(笑)
9月も終わりだったということもあり、コートにマフラーが必須の気温。
暗い気持ちになりそうですが、その気持ちをかき消すようなカラフルな建物や可愛らしい雑貨が出迎えてくれました。
訪れたセカンドハンド。日本でインターネットや雑誌で毎日のようにみていたArabiaやNuutajarviの食器やグラスが無造作に置かれていました。
1960年~1980年代の、北欧デザイン黄金時代とよばれていた頃にうまれた食器やデザイン雑貨をスーツケースに詰め込み、日本へと持ち帰ってきました。
こうしてNormartとして事業をはじめることになります。
デンマークにはHygge(ヒュッゲ)という言葉があります。
日本語にするのであれば、ほっこりする時間、落ち着く空間などがヒュッゲと呼ばれます。
それは心身共に健康な状態であることを意味しています。
日本でも近年よく耳にするようになったウェルビーイングとも近い意味です。
そんな北欧の人々のヒュッゲに欠かせないものとして、温かいコーヒーやキャンドルなどがあります。
Normartでは、世界でも類まれな幸福度を持つフィンランドやデンマークの暮らしやモノに焦点を当て、日常の中にゆったりとした時間を楽しむための空間づくりに選ぶべきアイテムを中心にセレクトしています。